太極拳のおおまかな動きを全て習得したら、動き一つ一つに意味を描きながら、細部の動きを習得します。
エナジーボールや、足首のストレッチの意味、筋肉の増強、目の動きなど、独自の思考法で習得します。
それにより細部の動きが思考と共に習得されます。
これにより、美しい太極拳の動きと、自然な動きが身に付きます。
細かな部分の動きが身に付くと、太極拳の心身への効果が増大します。全体の動きに沿いながら、細部の動きを調整します。
この細部の動きにイメージに加え、脚本を作成して意味づけを行っています。
演劇の表現のようなもので、大人の場合は、時間と空間の理念を太極論も取り入れて解説します。大人は子供にその解説を使って、一緒に子供達の興味を膨らませることが出来ます。親子での太極拳をお勧めします。家庭の中で子供達が覚えてきたイメージと動きに、両親の優しい導きを加えることで、子供達はより深い感受性を育て、家族との愛に心を豊かにします。
この思考連想法は日本舞踊や能の精神に近いものです。
楊家太極拳の中心精神にも、意識を針のように通し、柔らかな綿のように演じると有ります。その精神の初歩を会得するものです。大人のストーリーは子供用のストーリーに現代太極思想に基づいた解釈を付け加えていますので、家庭などで練習を行うとき、子供に対して年齢に応じ親が子に指導できます。
大人の場合は空間と時間についてのイメージの意味を各細かい動きについて覚えます。
イメージという表現は結果です。そのイメージはなぜ生まれたか、それが原因です。
その原因を、太極拳という縁をもって表現するという。因果の法則を実現します。
これにより、物事の原因があって縁があって結果があるというつながりを太極拳の中で会得します。
実感として完全に会得すると共に、太極拳の細部の動きがスムーズに実現され、より美しい動きとなります。
花の種が土にまかれ(原因)
そして、太陽の光や水、土の栄養分、気候などの環境(縁)
により育てられ、花を咲かせる。(結果)
これが太極拳を演武しながら、感性として身につけるための修練です。ここで意味づけられた動きは、太極拳を演じるときの深みになります。深みを得た太極拳は自然の摂理、因果の法則に沿った動きとなり、これがないと太極拳の目指す、太極(全ての存在を包括するもの)への回帰を実現することは出来ません。
子供の場合は、動きのイメージと共に、なぜその動きになるのかを、そのイメージに登場する生き物や物に心があるように表現し、その心が有って、太極拳がこの様に動いて、イメージとして表現できることを説明します。ピノキオや、不思議の国のアリス、美女と野獣に出てくる家具達、ディズニーのアニメなどに出てくる草花や、物のように全ての物に心があって、生きていることを太極拳を通じて細部の動きを心と共に覚えます。
子供達の感受性や、情操を育成します。子供達は、より深い興味を太極拳に覚えます。
AIDMAの法則のI(interest)興味の部分が、自然に対して知的に芽生えていきます。興味と共に太極拳の細部の動きと、その動きの心の部分とイメージの結びつきを心身で習得します。子供達がもっている本来の知的好奇心のエネルギーを太極拳で引き出します。
洞察力と想像力などを育て、内観(内観は一般的な反省のように罪悪感を持つことではなくて、原因を知って、その原因と縁があって結果があることを知って、原因を起こす自分と、縁である環境を新しく創造することで、より良い結果を得ることを理解すること:禅・心理学などでは内観法と言います)などによる自己創造力を自然に育てます。
細部の動きを、物語イメージ法のストーリーに合わせ、感情や意味、状態などを立体的に組み合わせ、物語を映画にしたような仕組みで、細部の動きを覚えます。これにより、記憶の応用、洞察力、考察や内観、思考力、創造力などを育てます。原因の発見や環境や縁の認識、それによる結果が全ての動きの中で表現されます。