太極拳の易筋行:筋肉が多いと死亡率が下がる

untitled1988年から1994年の間に3,600人の男性で55歳以上、女性で65歳以上の大人を対象にした新たな研究で、2004年にフォローアップ調査で、参加者のうち何人が事故死を除いて死亡したか調べ、そしてその筋肉量と死亡との関連性を調べた結果、より筋肉がある方が顕著に死亡率が下がることがわかりました。

この研究者の一人である、カリフォルニア大学のアルン・カラマングラ教授は「筋肉をつける運動をすることが健康には得策です」と話しています。

参照:More Muscles Linked to Longer Life, Research Suggests
http://news.health.com/2014/03/18/more-muscles-linked-to-longer-life-research-suggests

しかし、これぐらいの年齢であると、アウターマッスルを増やしていくのは難しいので、主にインナーマッスルを増やすことが必要です。

筋肉は使わないと減る一方といわれていますが、古式太極拳に伝わる易筋行は、年齢を増しても無理なく行える運動で、バランス筋や呼吸筋などを中心にしてインナーマッスルを育て強化する技術です。

その易筋行などを駆使した太極拳の技法を、簡単な「簡化24式」太極拳で行えるようにと発行された書籍が「簡化二十四式太極拳で骨の髄まで練り上げる技法」です。

(書籍より抜粋)

無極を取り入れた易筋行で無酸素・有酸素運動の利を得る

筋肉は、重力や負荷などがかからない状態や加齢によってその量は減少し、逆に十分な負荷がかかると肥大する特徴があります。
筋肉は高パワーで早く収縮するが疲れやすい速筋繊維(そっきんせんい)と、低パワーでも長時間に渡り持続的に力を出せる遅筋繊維(ちきんせんい)に大別されます。ウエイトトレーニングのように強度の高い無酸素運動では、速筋繊維(そっきんせんい)が著しく肥大するため筋肉の量は増加しますが、運動不足や加齢によってその量は急激に萎縮します。一方、有酸素運動でも、ある程度筋肉への負荷が高ければ筋肉の量は増加しますが、無酸素運動ほどではありません。瞬発力に優れた白筋(速筋)を用いた運動は、筋肉を目に見えて肥大させるのに効果的で、スクワットや腕立て伏せなどに代表されます。
武道としての太極拳の動きは、重力や緩急ある動きによって、筋肉の速筋繊維(そっきんせんい)と遅筋繊維(ちきんせんい)にバランスよく負荷をかけます。また、太極拳の無極(むきょく)という武道理論を呼吸法で考えると、そこが無酸素運動になり、短い時間で急激な負荷があり、インナーマッスルの量は有酸素部分よりも増加します。逆に量が減少するのは、悪い姿勢(しせい)と筋力低下が原因です。
太極拳は正しい姿勢(しせい)を自然に整え、その細やかな筋肉を発育させます。特に姿勢(しせい)や細かいバランスを整えるインナーマッスルの筋力低下を防ぎます。適切な筋力は、血流の安定や活性酸素の消費などに必要です。筋肉量の増加は、安静時のエネルギー消費量を増加させ、脂肪の燃焼に貢献している面もあります。吐納(とのう)法を練り上げた太極拳は、吸排気で有酸素運動、無気で無酸素運動を行う最も優れたオールマイティな運動なのです。このように易筋(えっきん)で練り上げられた筋は、骨を健康に、また柔軟に動かしていくことができます。

太極拳レベル別講習内容

レベル上達法(全レベル)レベルに応じ効率的に太極拳を習得し、単なる動きだけではなく、総合的に動かせるように指導するシステムです。

 ブルーの部分は太極拳を演じるためのレベルです。グリーンの部分はその太極拳を日常生活に生かすことのできる感性を身につけるレベルです。 

 ●レベル     ●講習内容                   ●講習目標
レベル5

楊式の本格太極拳85式の動きを全体像で覚えます。(細部は気にしません)ユニット分割し、動きのかたちをイメージしながら、まず全ての動作がスムーズに行えるように練習します。覚えるときに、リメンバーメソッド独自のイメージを描きながら動きます。このレベルでは、太極拳をまず好きになり動作を覚える事を重視しています。 ●12ユニットに分割して、動きを記載したプリントを元に指導します。 ●定期的に連続した演武を指導します。(レベル5の全ユニットを完了した人) ●約3ヶ月に1回テストを行います。テストを合格すると、レベルが上がり次のカリ  キュラムに移行します。 ●早朝演武に参加できます。(自由開催です。詳しくは教室案内をご覧下さい)

■自然な運動による身体機能の向上(筋肉、筋、、関節など)■イメージと動きの融合による、表現力、想像力、記憶力の強化

■体と精神の活性化による、恒常性維持機能の正常化による、免疫力

ホルモンバランス、新陳代謝、ストレス解消などへの良い効果

■イメージストーリーは自然と人間、宇宙と、地球などをテーマに展開しています。感受性や本来の人間の優しい心を育みます。

レベル4 太極拳の動きを全て習得したら、動き一つ一つに意味を描きながら、細部の動きを習得します。エナジーボールや、足首のストレッチの意味、筋肉の増強、目の動きなど、独自の思考法で習得します。細部の動きが思考と共に習得されます。これにより、美しい太極拳の動きと、自然な動きが身に付きます。細かな部分の動きが身に付くと、太極拳の心身への効果が増大します。全体の動きに沿いながら、細部の動きを調整します。 ●12ユニットに分割して、細かな動きを記載したプリントを元に指導します。

●定期的に連続した演武を指導します。(全ユニットを完了した人)

●約3ヶ月に1回テストを行います。テストを合格すると、レベルが上がり次のカリ

キュラムに移行します。

●早朝演武に参加できます。(自由開催です。詳しくは教室案内をご覧下さい)

■無理のない最大限の身体の柔軟性と共に、血流や、リンパ、神経伝達、ホルモン流通、その他の物質、エネルギーの身体と精神に必要なエネルギーの流通がスムーズになります。美容やダイエット、新陳代謝、気力の充満、細胞の活性化、脂肪燃焼、血流促進などに効果があります。■繊細な動きに注意を向けることにより、自己洞察力が高まり、不安やうつなどの心の状態に対しても自分で見つめることの出来る、本来の能力を無意識の中からが呼び起こす訓練になります。不安神経症や、うつ状態、心因反応、不定愁訴などの改善に役立ちます。

■物語イメージ法・思考連想法による効果

レベル3 細部の動きまでを完全に習得したら、いよいよ気功法として、動きに意識的に気と呼吸を加えます。ここでの気と呼吸の方法が一般的な気功太極拳の方法となります。心身を意識的に健康体への導くための自己訓練法の域となります。イメージと思考に気と呼吸を合わせることで、体の動き、精神の動き、気の動き、自然の動きが一致します。武道で言われる、心気体一致のレベルです。自己の完成とも言われるレベルです。 ●12ユニットに分割して、気と呼吸法を記載したプリントを元に指導します。

●定期的に連続した演武を指導します。(全ユニットを完了した人)

●約3ヶ月に1回テストを行います。テストを合格すると、レベルが上がり次のカリキュラムに移行します。

●早朝演武に参加できます。(自由開催です。詳しくは教室案内をご覧下さい)

●ここまでが気功太極拳の全てを習得した状態であり、子供の部はここまでです。

この後は子供は小学校高学年からとなります。

●レベル3を終了したら、簡化太極拳(24式)、各型の日常使用方法(各型の心身コントロール法)、分割ユニット(85式をユニットに分割して、心身の状態に応じて日常で演武する方法)の特別講座を受講できます。

 ●レベル2以上は、呼吸と気は宇宙の呼吸と気に合わせ、動きは宇宙のスピードに合わせます。レベル1になるとそれが無意識になります。

■ここまでで、日常生活で意識的に心身の状態をコントロールすることが太極拳で可能になり、又、日々行うことで、潜在的な心身能力が最大限に無意識に発揮されるようになります。■気の動きと、呼吸のリズムを意識的に調整することで、自律神経と、随意神経のバランスと機能を最善にします。これにより、身体の恒常性を意識的に維持することができます。

■意識的な、気と呼吸と動きの一致は俗に言う心気体の一致です。この一致を会得すると、驚くような充実感を体験します。この充実感を体で覚えておくことで、日常生活に生かします。

■意識的な気の発射は、集中力、意思力、説得力など、意識的な気の持続は持久力、忍耐力の強化になり、本来の人間の精神力を引き出します。

■意識的な呼吸法は、生体に巡らすエネルギーの循環システムの最適化になります。体の中にある、様々な精神的障害物、肉体的障害物の除去は、身体のクリーニングとも呼べる方法です。これにより、気を含め、神経、生理分泌物、血液、エネルギーの流れなどが最高の状態となり、理想的な心身の状態へと導きます。

レベル2 太極拳の動きと共に、独自の太極論と陰陽論を展開し、心の動きと、太極拳の動きを想念法にてシンクロナイズ(同調)させ、万物と心の同調を会得します。独自の理論と訓練法で、太極拳の演武が自然にとけ込むイメージになります。この頃は、一人で朝、公園などで演武する事の素晴らしさを体感できるようになります。大太極(存在する全てのもの・森羅万象・宇宙)と小太極(自分の身心)の一体感を太極拳で得る事のできるレベルです。レベル3までの太極拳がほぼ無意識で動くようになり、魂(太極)の感動を感じられるようになるまで指導します。この世の中での自己のあり方の完成とも言われるレベルです。相対性世界=陰陽世界を理解します。 ●12ユニットに分割して、想念法を記載したプリントを元に指導します。

●定期的に連続した演武を指導します。(全ユニットを完了した人)

●約3ヶ月に1回テストを行います。テストを合格すると、レベルが上がり次のカリキュラムに移行します。

●早朝演武に参加できます。(自由開催です。詳しくは教室案内をご覧下さい)

太極拳に心の動きを合わせるレベルです。相対レベル

■あらゆる人間関係、環境との関係、万物との関係が自然と理解でき、あらゆる悩みや問題が自然の一部のように、気持ちよく受け入れることが出来るようになります。受け入れることで、悩みや問題を慈しみ愛おしむことで、本来の人間の持つ、心理的な恒常性が快復します。悩みや問題は人間本来の力で解決します。

レベル1 気も呼吸も無意識で自然になります。バランスが狂ったときは、気孔太極拳を行いますが、普段一人で演武するときは、この域を目指して演武します。禅などで到達する無の悟りの境地みたいなものです。このレベルでは、太極拳を動かす力の源を無意識で感じながら行います。無極(全ての存在を作り出している源)を太極拳で感じることのできるレベルです。禅などに言われる無の境地に近いものです。太極拳で静かな何もない世界を感じることができます。このころは、太極拳の動きは驚くほどゆっくりとできるようになります。又、はたからは止まっているように見えても、実は動いているという太極拳の神髄に到達します。ここでの呼吸は意識しません。自律神経に任せます。気も意識しません。宇宙との一体の中で体と空気の境目のない気を感じながら動きます。全くの無意識の状態です。太極拳を演武していることと、地球や大気や雲の動き、木々の動きと全く同調します。自分で動いているような気がしないのも、この時です。心身の疲れを取り除くために好きな音楽を聴きながら行うこともよし、又、願いや思いを実現させるために念じることもよし、太極拳が全くの無から生まれた動きのような無意識の感覚で、願い続けることは必ず実現します。一日中願い続けることが出来るようになります。毎日でも、実現するまで絶え間なく思い続ける練習を太極拳で行い、日常の様々な刺激も宇宙のリズムのように感じ、その中で全くの無極の状態で、ただ願いを思い続けることが出来ます。その願いは太極による陰陽の理解の上に立った、願いであることが、太極拳の動きの中で共鳴感を覚え、違和感がない願いになります。すなわち、全てのものを生み出した無極から発生された、太極という光に沿った願いであることが、太極拳を行っているときに違和感を生まないのです。不安に基づいた願いは太極拳の動きには違和感があります。気持ちよく行えない願いは、もう一度太極意識で見つめ直してみることが必要です。素晴らしい願いは、太極拳を気持ちよく無意識で動かします。頭に思っていることが、本来の人間の無意識にある太極意識に沿っていれば、無極のエネルギー(何事にもとらわれない、ただ光り輝くエネルギー)で思いは行動と言葉、そして熱意や、様々な選択に率直に現れ実現されるのは、誰でも解ることです。ここでの太極拳は心身の健康、エネルギーの充足、陰陽というこの社会の理解、この社会、そして自分を構成している陰と陽を生み出している太極という光を思い出すこと。そしてその光は無から生まれていること。全く、何にもとらわれないで、ただ素直に、なりたい自分や望むことに光を当て続ける、そこには陰になる障害物がない、有れば、それをどける。いつも日向にあり、その望みはすくすくと育つ。この、本来の人間の姿を実感しながら、生き生きと生きていくための無極の状態を経験するのです。これ以外に無いという自分を思い出すことが、太極拳で出来る段階です。

 ●12ユニットに分割して、瞑想法を記載したプリントを元に指導します。

●定期的に連続した演武を指導します。(全ユニットを完了した人)

●約3ヶ月に1回テストを行います。テストを合格すると、レベルが上がり次のカリキュラムに移行します。

●早朝演武に参加できます。(自由開催です。詳しくは教室案内をご覧下さい)

太極拳が無意識で動くレベルです。絶対レベル

■好きな音楽を聴きながらや、特定の純粋な願いや、想いを頭で描きながら、演武することで、自らを癒したり、目的とすることや望むことを実現できるという自信が無意識に備わります。毎朝一人で公園で演武できるようになると、あらゆる願いが実現するようになります。マーフィーやマズロー等の成功理論はこの領域の無の境地で有ればこそ実現するものであり、誰もが実現するものでないのは、彼らも同じように述べています。

■この世界を作り出している太極の源の姿を太極拳の中で発見することは、全てのものがこの無極の精神で作り出せることを発見します。日常のあらゆる事は、この無極から存在している太極が光のようにただ照らし、その陰が陰となり、日向が陽となって存在していることに気付きます。その動きが太極拳の中で表現されます。平たく言えば無極は愛の源です。太極は無条件の愛(母親の愛のようなもの)です。陰陽はその陰が不安であり、日向は不安でないものすなわち愛です。その不安も愛も太極(光)から生まれたものであることを知ったとき、自らが光であり、その源である無極であることで、全ての世の中の現象は光あふれるものにいつも保つことができます。又他人やその他のものもそうであると信じることができます。それが太極拳の目指す、本来の自分(源である自分)発見です。そして、太極拳を行っているとき、その真実を全てと一体になって魂の底から感じることができます。そして、その感覚を日常に生かしていきます。いつも歩いていても、仕事をしていても、その感覚を知ったものは、その感覚に従って行動できます。光り輝く世界を思い出したレベルです。

覚えて一生涯楽しめる太極拳

太極拳は体操として考えたら、ラジオ体操の方が優れている。

 太極拳は武術として基礎から行うから、真の健康を得られのです。体操太極拳では、真の健康にはなれません。

正しい理解と修練で武術をすると、本当の健康 と、太極拳は素晴らしい芸術になります。

本来の武術と しての太極拳は、体操太極拳、スポーツとして の太極拳、気功太極拳 などなどの世の中の太極拳を総括しているものです。

武術でいう基本はその技を構成する一つ一つの動きの合理性です。現在行われている多くの健康太極拳は主にマニュアルを読んでそのまねをしているようなものでしょう 。

例えば、肘が横に出るか出ないなどを問題にするのがそうです。

武術は肘が横に出る打ち方もあり、出ない打ち方もあります。膝も肩も腰もそうです。

そして太極拳は緩和(陽 )と緊張(陰)を合一にする武術です。もちろん、体は緩和も緊張もします。それが陰陽です。 陰陽全てを和合する動きを行わないと本当の健康にはなれないし、武術でもありません。

無条件の均衡反射が健康を維持する

 本能的な身を守る機能で有る反射は均衡反射と言われる無条件反射です。逆に条件反射は様々な条件によって与えられた反射です。

太極拳はその無条件反射の均衡反射を思い出し修練する武道です。

例えば、道を歩いていて、人とぶつかり、倒れそうになったとき、とっさに身を守ろうとして膝を曲げます。しかし、膝は曲がる極限を超えて壊れるわけです。日常に有ることであり、人間であれば誰にでも起こりうることです。

 山野を歩く時はその状況に応じ体の動く極限を使用して、最小限の動きも最大限の動きも多様に使用して現状を乗り越えて行くのです。

時には予測することもなく、その極限を超えた動きも要求されます。

武術も同じです。あらゆる状況に対応し戦います。

全て、その人間の体が動く範囲が全て使われるのが武道です。そしてその極限を超えても対応できるからこそ、体を壊すことも無く、人間が生まれて培った能力以上の、存在が始まった頃からの能力までが使用できるのであり、真の最高点の能力が出せるのです。

最高点とは最も小さく最小限の限度を極めることと、最も大きく最大限の限度の極限のことです。

極限又は最高点と言うことはその両方の極の限度であり到達点のことである。

太極拳はそこにある無意識の均衡反射を思い出し整え修練するところにあり。そこには人間の健康はもちろんのこと、それを超えた森羅万象とのバランス能力を保つことが出来るのです。

そこで、ホメオスタシス(恒常性維持機能)が存在し、そこを思い出すことで、真の健康を得ることが出来るのです。

それを一生涯楽しく、ゆっくり動いて思い出すのが、套路です。

その套路を覚え、一生涯楽しく太極拳を行われたい方は是非私たちの太極拳にご参加ください。

武道としての楊式太極拳

太極拳楊式85式

気功太極拳(エアロタイチ)

太極拳における自己超越の概念

全ての存在の源・・無極

エネルギーの基場(きば)であり無極から全てが生まれた。

光の源であり、究極の愛や神・永遠を越えたものとイメージすることもある。

物理学では場として考えられている。無のエネルギーが存在のエネルギーを司るという考え。例えば、太陽の周りを地球が回る重力などのエネルギーを生み出している源が場であり無である。そこは、何にもとらわれていない全くの静であり無である。

光は魂としてイメージされる

太極は源から発せられるエネルギーによって存在する全てで一つのものである。

大太極とは全ての存在であり、森羅万象全ての実在である。

魂とは無条件の愛であり自然の法則である。

物理学ではエネルギー ビッグバーンなどと考えられる。

その光の力を気と呼ぶ。要はエネルギーすなわち光の熱量の動きすなわち伝達移動が気である。重力や太陽光であり、あらゆる自然の法則の中にあるえねるぎーの動きである。

目に見えない宇宙の物理的法則であり、あらゆるものに無条件に降り注ぐ力である。

人間に限定すると、全ての人間が持っている普遍的心理法則であり。すなわち魂。普遍的真理である。

心は存在を司る情報(陰陽)の全てである。

陰陽とは人間の心に限定すると不安と愛、万物では光によって出来た陰と日向である。

塊(かい)は視床下部より大脳ï”âèånに情報を持つ、本能・感情・無意識である。

陰陽の融合と分裂などの心の力を胆力と呼ぶ。

融合に必要な普遍的なものが、その普遍的なものとそうでないものを知るために、その普遍的でないものを存在させることによって、普遍性を発見させる手段が心である。違和感と感動である。

同じようにパッションは迫害と情熱である。

陰陽を知る。混沌を治める太極

世の中の全ての現象を陰であるか陽であるかを判断し、その現象を魂で受け止める。

①陰を知り陽を知り、陽を知り陰を知る。陰陽の創造主は魂であることを知る。陰陽を知ることで、魂に触れたときに、それが陽と同じ性質のものであることがわかる。

②陰陽を知らないものは、魂に触れたときにそれが陽と同じ性質でであることを気付かない。

③魂に触れたときの心地よさは、陰陽と照らし合わせて陰とは異質で、陽と同質であることを知る。

④そのものは、いつも陽で生きることを選ぶ。又、陰も知っているからその陰も魂の姿であることを受容できる。

⑤陰陽は、どちらも魂のなせる姿であり、陽で生き、たまには日陰にも生き、しかし、自分自身の本質は日向と日陰を作っている光であることを知っているから、その陰陽を自由に作ることができる。

⑥陰であることも陽であることも自由であると言うことは、それにとらわれることもなく、あらゆる現象を陰と陽を造り操作できる。自分次第でいくらでも自由に操れる。その上、全ての魂は光であることを知っているから、自分以外の物質的存在も光であることと、自分と一体のものであることを知る。そして、光としてみれば、相手の現象が日向であるか、日陰であるÇ©éËに取るようにわかり、日向で有れば融合し、日陰で有れば受容できる。

⑦それは陰陽が光の作り出したものであり、自分も他者も同じ光であり、陰陽も一体であることが理解できる。

⑧この様に陰陽は光のなせる存在であることが真実であり、全ての現象は光(無条件に降り注ぐエネルギー)で解決できることを知る。

精神

心を意識し、全ての存在を意識するものが精神である。理性や超自我・精神力は意識の力である。

生理的には前頭葉などが司る。

精神は小太極であり、源のエネルギーによって維持されている存在である。陰陽を知り、全ての源で有ることを思い出すための法則的相対物である。感覚的には陰にいるときは不安で、日向にいるときは幸福で楽しくて快感である。

身体

身体は小太極であり、源のエネルギーによって維持されている存在である。陰陽を知り、全ての源で有ることを思い出すための法則的相対物である。感覚的には陰にいるときは不安で、日向にいるときは幸福で楽しくて快感である。

太極拳における自己確立の概念

修養法  客観性による自然や社会や自分の体との対応

食生活・日常生活・自然リズムとの調和を修養する自己確立のための太極拳の修養

太極拳の基本思想からの自己確立

太極拳の根本思想は、あらゆるものは繋がっているという考えであり、道教からも、日本の神道、仏教などにもその思想の普遍性を見ることが出来ます。

その全てのものと繋がっている部分を互いに認識して、物事を起こすときそこに共通の調和した現象が生まれるのです。

その現象も全てバランスを持った人間本来の純粋意識(神)が欲求するものであるとき、その欲求は互いに受け入れられ、存在し持続するのです。

お互いが欲することが、お互いの普遍性(本能)で一致したときのみ真の関係が有り、その基本線上に人間社会があるのです。

その基本線上にある社会のみが平和で裕福な世界なのです。

このように、全ては真心(まごころ)にあると考えることが出来るのが太極拳の基本思想です。

基本理論

太極拳では難しい理論は重視しません。要は、日常生活で起こる事柄に対処するとき、思考(頭で思うこと)行動、言動を意識的に修養と思って行うことが重要です。

その思考と言動は自然の法則に沿っているものとします。

その言動がスムーズに行われるようになってくると言うことは、今まであった価値観の条件や枠がとれてきて、本来の素晴らしい自己に沿った行動が出来てきていることになるのです。

そして、いつの間にか無意識に様々なことが気持ちよく楽しく出来るようになるのです。

それは、本来の自己で行動していると言うことであり、その素晴らしさは口では表せません。

火事場の馬鹿力と言うように、人間の脳は20%しか使われていないなど、人間の本来の力は計り知れないのです。

 その力を呼び起こすのは自分しか出来ません。人間が本能的にもっている能力を、生きているうちに忘れたとしても、もう一度意識的にその能力を呼び起こす言動をすれば、生理的フィードバックにてその能力を思い出せます。

自然に無意識に気持ちの良い言動ができたとすると何ともいえない達成感を覚えるはずです。そして、自らの本来の力に気づき、無意識に素晴らしい自信がみなぎります。

社会的常識などの技術などはもともと人間は備えていないが、人間は森羅万象と調和して素晴らしく子孫を繁栄し幸せに生きていく能力を備えています。

それは、人類が誕生してここまで存在できていることで証明できます。

しかし、その本質を忘れている人が多い現在、今後の人類の存在の継続は保証されないのでしょう。

太極拳85式 リメンバーメソッド

楊式の本格太極拳古式85式を修練することで、人間の本当の姿の素晴らしさ(太極)を思い出し、この社会のあらゆる現象(陰陽)を理解し、幸せに健康に毎日の生活を生きていくことを目的にしたリメンバーメソッド(思い出す方法)です。

究極には太極拳の練習とと日常的な実施そして日常生活での応用で、無極(禅宗などで言う無に近いもの)を発見することが出来ます。その感覚を日常生活で思い出しながら、輝きにあふれた人生を送れるようになるまで太極拳の修練を行います。

太極拳の段階的修練

心身の健康を維持するためのトレーニングを行います。

太極拳・思考スタイル・言動スタイル・食事スタイル・生活スタイル・健康維持法・恒常性維持法などで個人の心身の健康を維持し、人間本来の生命の素晴らしさを意識します。

基本実技指導  理論指導

実技と客観イメージによる肉体の調整(体力・筋力・整体・生理・内臓・神経)

肉体の客観性 存在の意識 自然のリズム(食生活、日常生活)

実技と主観性意識の訓練  本能の意識化 自己と自我 主観性と客観性 時間と空間 カウンセリング理論

気と呼吸 ホメオスタシス 本能の合理性 心気体 魂の力

調和と融合  普遍性 調和本能 コミュニケーション力

場による無意識動作  源(source)/無意識の力 絶対力の発見

客観性(自然や社会や自分の体)との対応技術

自然リズムとの調和

太極拳トレーナーの養成

仕事をしながら、又は専従に関わらず、地域や企業内、様々な施設などで太極拳を指導したり、AMRMが実施する地域コミュニティ活動などに参加できます。

AMRMは地域や行政、国政と一体になって、太極拳を通じて豊かな地域社会を育てていく為のプロジェクトを行います。

トレーナー認定後は、AMRMが地域での指導活動などをバックアップいたします。

トレーナー養成合宿コース

※宿泊施設で行います。

トレーナー集中養成コース ※横浜、東京で行います。

トレーナー一般コース

※通常のクラスに合わせて行います。

トレーナ出張養成コース ※各地域へ出張します。

 

 グリーンの部分がトレーナーコースです。太極拳は各レベルの習得方法を理論と共により理解し、人間の持つ本来の素晴らしい力を太極拳で引き出すためのグレードです。グレードを習得するとトレーナーとして活躍できます。

 

レベル5

大まかな動きを習得するレベル。

動作レベル

レベル4

詳細な動きを習得するレベル。

詳細レベル

レベル3

気功式の気と呼吸を付加し、気功太極拳を習得するレベルです。

気功レベル

レベル2

太極拳に心の動きを合わせるレベルです。

相対レベル

レベル1

太極拳が無意識で動くレベルです。

絶対レベル

1stグレード

精神と肉体の調整法を会得するグレードです。

太極拳における身体の整体やストレッチ、体力、筋力の維持、生理機能増強、恒常性維持機能、神経系の調整、集中力などの精神力の増強などの理論を習得します。

1stグレード 精神と肉体の調整法を会得するグレードです。

実技と客観イメージ 人法論1 肉体の調整(体力・筋力・整体・生理・内臓・神経) 肉体の客観性 存在の意識 自然のリズム(食生活、日常生活)

RM方式による太極拳の基本概念(トレーナーのみ閲覧できます)を学びます。

レベル5の指導者となります。

レベル5指導者

2ndグレード

心の調整法を会得するグレードです。

様々な心の動きや、心理の仕組みを、太極拳の動きの細やかな部分に併せた思考方法で習得します。太極拳のあらゆる細やかな動きと大きな動きに、心の動きや、世の中の現象に対する心理などの概念を合わせることで、心の調整方法を習得します。

2ndグレード 心の調整法を会得するグレードです。

実技と主観性意識の訓練 人法論2 本能の意識化 自己と自我 主観性と客観性 時間と空間 カウンセリング理論

レベル4以下の指導者となります。

レベル4指導者

3rdグレード

気による心と精神、肉体の一致方法を会得するグレードです。

気力(魂の力)によって精神と肉体を動かします。心気体一致の太極拳による実現方法を習得します。人間の潜在能力はどんなものなのか、そしてそれは誰もが持っているもので、それを引き出すためには何が必要か。その方法を習得します。

気と呼吸 人法論3 ホメオスタシス 本能の合理性 心気体 魂の力

レベル3以下の指導者となります。

レベル3指導者

4thグレード

太極理論を会得するグレードです。

世の中は陰と陽で構成されています。陰と陽は太極から生まれました。難しい太極思想ではなく、日常的な生活で起こりうるあらゆる現象が全て理解できるように、太極拳の動きと共に理解できるグレードです。あらゆる対人関係や、自分自身のことが、全て相対(光と陰、裏と表、男と女、不安と愛、善と悪など)で理解でき、その中で自己のあり方を創造する方法を習得します。

調和と融合 人法論4 普遍性 調和本能 コミュニケーション力

レベル2以下の指導者となります。

レベル2指導者

5thグレード

無極理論を会得するグレードです。

太極は光のようなもので、全ての存在です。いつも光のような、太陽のような存在であることが、本来の人間の姿であることを理解する方法を習得します。あらゆる事に無極であること。動じないこと。それは、無極であるからにすぎません。平常心や無心は自らの本来の姿を思い出した、本来の人間が持っている心の姿であることが理解できます。

5thグレード 無極理論を会得するグレードです。

場による無意識動作 人法論5 源(source)/無意識の力 絶対力の発見

レベル1以下の指導者となります。

レベル1指導者

太極拳の心理調整法

 講習の際に効率的に太極拳を習得するための心理学的手法です。

環境メソッドとして確立された、心理調整法を使用しています。

特に子供達に太極拳を教えるときに、必要な児童心理や、発達心理、行動心理などによって、気持ちよく楽しく太極拳を学ぶことを重要視しています。

太極拳の瞑想訓練法

 この世界を作り出している太極の源の姿を太極拳の中で発見することは、全てのものがこの無極の精神で作り出せることを発見します。

日常のあらゆる事は、この無極から存在している太極が光のようにただ照らし、その陰が陰となり、日向が陽となって存在していることに気付きます。その動きが太極拳の中で表現されます。平たく言えば無極は愛の源です。太極は無条件の愛(母親の愛のようなもの)です。

陰陽はその陰が不安であり、日向は不安でないものすなわち愛です。その不安も愛も太極(光)から生まれたものであることを知ったとき、自らが光であり、その源である無極であることで、全ての世の中の現象は光あふれるものにいつも保つことができます。

又他人やその他のものもそうであると信じることができます。

それが太極拳の目指す、本来の自分(源である自分)発見です。そして、太極拳を行っているとき、その真実を全てと一体になって魂の底から感じることができます。

そして、その感覚を日常に生かしていきます。いつも歩いていても、仕事をしていても、その感覚を知ったものは、その感覚に従って行動できます。光り輝く世界を思い出したレベルです。

ここでの呼吸は意識しません。自律神経に任せます。気も意識しません。宇宙との一体の中で体と空気の境目のない気を感じながら動きます。全くの無意識の状態です。

 太極拳を演武していることと、地球や大気や雲の動き、木々の動きと全く同調します。自分で動いているような気がしないのも、この時です。

心身の疲れを取り除くために好きな音楽を聴きながら行うこともよし、又、願いや思いを実現させるために念じることもよし、太極拳が全く飲むから生まれた動きのような無意識の感覚で、願い続けることは必ず実現します。一日中願い続けることが出来るようになります。

毎日でも、実現するまで絶え間なく思い続ける練習を太極拳で行い、日常の様々な刺激も宇宙のリズムのように感じ、その中で全くの無極の状態で、ただ願いを思い続けることが出来ます。

その願いは太極による陰陽の理解の上に立った、願いであることが、太極拳の動きの中で共鳴感を覚え、違和感がない願いになります。すなわち、全てのものを生み出した無極から発生された、太極という光に沿った願いであることが、太極拳を行っているときに違和感を生まないのです。不安に基づいた願いは太極拳の動きには違和感があります。気持ちよく行えない願いは、もう一度太極意識で見つめ直してみることが必要です。

 素晴らしい願いは、太極拳を気持ちよく無意識で動かします。頭に思っていることが、本来の人間の無意識にある太極意識に沿っていれば、無極のエネルギー(何事にもとらわれない、ただ光り輝くエネルギー)で思いは行動と言葉、そして熱意や、様々な選択に率直に現れ実現されるのは、誰でも解ることです。

ここでの太極拳は心身の健康、エネルギーの充足、陰陽というこの社会の理解、この社会、そして自分を構成している陰と陽を生み出している太極という光を思い出すこと。そしてその光は無から生まれていること。全く、何にもとらわれないで、ただ素直に、なりたい自分や望むことに光を当て続ける、そこには陰になる障害物がない、有れば、それを取り払うだけです。

いつも日向にあり、その望みはすくすくと育つ。この、本来の人間の姿を実感しながら、生き生きと生きていくための無極の状態を経験するのです。

これ以外に無いという自分を思い出すことが、太極拳で出来る最終段階です。

太極拳の想念訓練法

 ここからの呼吸法は気功呼吸法ではなく、自然呼吸法を行います。ここでの太極拳の目指すところは、車でいえば、いよいよ車は動きだし、本来の素晴らしい自分を思い出すという目的地へ走り出すレベルです。

子供クラスは小学校の5年生より実施します。5年生までは、レベル3まで繰り返し練習し、心身育成と気と呼吸の調整を徹底的に習得します。児童の場合は、ほとんどが無意識が強く働く時期です。本来の素晴らしい自分からあまり離れていない時期ですので、そのままの状態を心身と環境の状態を健全に保つことで十分です。

大人の場合は、大太極(存在する全てのもの・森羅万象・宇宙)と小太極(自分の身心)の一体感を太極拳で得る事のできるレベルです。レベル3までの太極拳がほぼ無意識で動くようになり、魂(太極)の感動を感じられるようになるまで指導します。この世の中(社会など)での自己のあり方の完成とも言われるレベルです。相対性世界=陰陽世界を理解します。世の中に起こる問題を全て心(心意)で解決することが出来るようになります。健康で、物事に動じない、よく言われる胆力というものを育てます。胆力は本来人間が持っているものですが、その使い方を知ることがこの段階で、太極拳でその道理と感覚を感性で習得します。

 太極拳の動き呼吸、気の総体的な意味を、ここでは陰陽論に置き換えます。ここで言う陰陽論とは難しい陰陽学ではなく、実際の生活や世の中の現象、心の中の動きに対する考え方です。この考え方を意識して、太極拳の中で実行すると、その意識は気と呼吸と体の動きに合わせ、無意識層に浸透していきます。意識と無意識を一致させる動作です。ここでは、ユングなどの心理学で証明されている理論を応用しています。考え方は、陰陽学もそうですが、あらゆる宗教、アインシュタインの相対性理論などの物理学などに流れ普遍的概念を太極拳の動きの中に実現したものです。

人間の奥底にある、本当の無意識(生まれながら全ての存在と平和に協調して反映し、幸福に生きていくためのDNAによって引き継がれた人間が素粒子であった時代からのプログラム:自己)に合った意識で思考し心気体を精神の奥底から動かすことの感動を経験することで、その喜びは幸福感と一致することの証明を自分で確信を持つことにねらいがあります。

これは、実際に太極拳をその様な思考で実施したときの感動と幸福感によって個人個人が得るものです。

その実感を得た後は、新しく作られた無意識(この世に生まれ社会に接していくことで、新しく生まれた条件、個性の元となるものでユングは自我と呼んでいます)と一体となったとき(ユングはこれを自己完成とと呼んでいます)その一体の姿が太極なのです。

そして、深層の無意識は完全に宇宙の全てと繋がっている意識ですので、ここで、完全に全ての一体であり、その一部分であることを認識します。

陰陽は相対性です。自己は集合的なもので陽、自我は個人的なもので陰、その両方とも存在という光、すなわち太極なのです。

例えて言うと、太極は太陽の光のようなものであり、その日陰が陰、その日向が陽であるだけで、陰を作るものがなければ陰もすぐに日向になり、日向も陰を作るものが現れれば、日陰になります。その陰、日向を作るものを知っていればどの様にも出来るし、又、それをどうしようとも思いません。自分自身は光そのものであることを知ったとき、対人関係である場合は、相手が陰になろうが日向になろうが、全く気になりません。同じように光を注ぐことが出来ます。

 太極拳でこの陰陽を演武し、その陰陽は自らの魂のようなもので無意識に動かされている感覚を得ることが出来ます。その魂が太極です。

太極拳は魂で演武する陰陽の包括感です。魂が清らかで有れば、陰陽ももたらす場らしいと実感でき、対人関係を含めあらゆる事象の陰陽は全て自分と同じ魂から発せられているのを実感できます。この時、対人や自然との関係、自分の体や心との関係、精神との関係、あらゆるものとの関係全てが、愛おしくて慈しむ存在であると実感できます。

このレベルからの太極拳を演武する場合は一人で行われることをお勧めします。

全員で行う場合は同じレベルの人と行います。全員で行う演武は意味があります。レベル3までは、意識的に他の人と会わせて動こうとする、集合意識の訓練です。全員で自己完成を目指すことを目的にしています。レベル2からは、もっと深い部分で繋がります。深層意識です。全てのものとの一体感で繋がる意識で、人間もその一つでしか有りません。レベル2でも意識的に思考するので同じレベルの人と行うことが出来ます。

レベル1になると、全くの無での演武となり、そのレベルでもし目を閉じて一緒に行うことが出来、一緒に終わることが出来れば、完全に繋がった状態です。

太極拳の気功訓練法

 細部の動きまでを原因、縁、結果の深みと共に習得した後に、その体の動き、精神の動きのエネルギーとなる、呼吸と気を注入することで、初めて太極拳という車が目的に向かって動き出します。

車に例えると、体の動き(レベル5での大まかな動き、レベル4での細部の動き)を車体、精神の動き(レベル5でのイメージという結果意識、レベル4でのイメージの原因への意識)を運転者、空気や栄養をガソリン、それを取り込み車体の隅々にまで送り込み動かすのが呼吸と食事、宇宙の気を取り込み自分の中にある気を起こすところを発電器、それを体全体に送るのが気の流通です。これでやっと動く車が完成した状態です。

ここで、太極拳自体は完成しました。

ここでは、呼吸の大切さ、自分の元気の源となる食事の大切さ、宇宙の気である、自然や宇宙、地球環境の大切さを実感してもらいます。

自分の体と精神は、呼吸、食事、環境でもって生かされていることを太極拳で実感してもらいます。

 元気さは、心気体が一致している状態です。日常的にもこの状態を記憶して、行動できると素晴らしい楽しさを感じることが出来ます。

この状態が、人間としての機能が最高に働く状態です。

恒常性により、神経、ホルモン、内臓、筋肉、関節、各細胞、脳などあらゆる物が正常に機能を始めます。これを繰り返していると、今までの不具合の微調整が始まります。ホメオスタシス(恒常性維持機能)が働き、不具合のところを正常に戻すときに、一時的にギャップ(差異)が生まれ、体や精神に不調が現れます。

この時に太極拳を行うと、意識的に調整できます。

しかし、その調整後は又ギャップが生まれます。

好転反応(めんけん瞑眩) といわれ、その後に今までに味わったことがない、体と精神の開放感が表れます。好転反応は自律神経失調症のような人が行う、1週間ほど温泉に泊まり込み、規則正しい生活と、温泉に一日3回ほど、時間に分けてつかる温泉療法でも現れます。

最初の3日ぐらいで好転反応が現れ、頭が痛くなったり、食欲が無くなったり、気分が悪く、疲れ、イライラ等の症状が現れます。それから、徐々にその症状が軽減され、ある時、木々の緑や、空の色が今までと違って鮮やかに光り輝くような感じになり、体も心も軽くなるというのが温泉療法を経験され、成功された人たちの感想です。

この様な、温泉のような短期的なものでなく、一生涯毎日でも行える太極拳の心身の調整段階(スパイラルのように本来の最も最高の状態になるまで、振り子のように前進、後退を繰り返し、心身が調整されていきます。三歩進んで、2歩下がるという歌にあるような感覚です)で好転反応が現れます。

ここで、出来ることなら、たばこお酒、食事のことや、生活リズムのことを考えてみたいものです。このころには食事や漢方、アーユルヴェーダ、生活スタイルなどについても講習が行えればと思います。じっくりと元気と言うことをここでの太極拳で味わってください。一般的な、心身の不調はここでほとんどの場合解消されます。

これ以降は、体と精神が元気であっても、どうしても、今までの条件に反応してしまうことによる、心身の不調を解決するためのレベルです。心因といわれるものです。

今後は、もっと深い理解、いよいよ、太極拳の動きの中に太極(全ての存在を包括するもの)無極(それを生み出した源)を思い出し認識するレベルに入ります。