世界の支配者

世界とは元々は仏教の用語である。

 世は時間、界は空間にで世界で時空を表す。

しかしながら、時間と空間を認識しているのも自己であるから、この自己観念を世界観という。

現実的に自分が認識している空間と時間が、実際の真実の世界(観念のない)と違うのは言うまでもない。

何を言いたいかというと。人にはそれぞれ世界がある。

現実世界では、人と人や、国と国などが世界観を持ち、争ったり、話し合ったりしている。

ある国が、ある国を気に入らないからとなると戦争になることがあるが、もしも、ある国が世界を支配してたなら、その国を抹殺することになる。
アメリカが、やや支配者になろうとしているが、まだ世界の支配者はいない。

例えば、一つの国に支配者がいれば、その支配者は気にいらないものを抹殺できる。

世界とはそういうものなのである。

人間は思考の中で世界を造り上げることができる。しかし、他人や環境の世界はつながっているので、その世界から自分の思考世界を切り離すことはできない。

もし切り離したいなら、一切の認識を失うこと。すなわち、気を失うか死ぬことである。
自分の気に入らない世界が押し寄せてくることが極端に達すると、人はそうする。

また、気に入らないものが、ある特定のものであれば、その世界を消滅させる。殺したり、壊したりである。
無視しても、逃げてもその世界は存在するからである。目に見えないから、聞こえないからではなく、認識として生存している世界に存在する。

従って、その気にいら無いものを消滅させるか、自分が消滅するかしかない。

以上が、自己レベルの世界である。

ヒトラーがユダヤの人たちを抹殺したのも同じことである。

現実世界とは、自らが認識できる世界であるから、宇宙の果てまでを世界だと認識していれば、宇宙の法則で何らかの意思があるとすれば、その法則という支配により地球は抹殺されると観念を持つのである。

自然が世界であると考える道教やアミニズム、日本の神道などの世界からみれば、自然の法則が支配であるからそれに反すれば抹殺されるとする。それが世界である。

宗教が世界観であれば、その宗教の支配する観念に反するものを抹殺しようとすれば、いわば、宗教の世界から飛び出して、現実世界、例えば社会に影響を与えようとするものであるから、そのものは宗教世界に生きているのではなく、現実世界に生きているのである。

ヨハネパウロ2世が宗教の枠を越えて、宗教世界で対話を重ねて、その宗教世界の平和を望んだが、現実世界の魔の手が度々及んだのも、キリスト教がすでに宗教世界ではなく現実世界にあるものを物語っている。

思考世界が自らの思考の中だけに存在する場合は、その思考の中だけで、世界は構成される。しかし、その思考から飛び出して現実世界にはみ出してくると、現実世界になる。
そこで人は思考を飛び出て、人を傷つけたり、また、何かを壊したり、愛でたり等々のあらゆる行為を行うのである。

有名な科学者の武田邦彦先生(名古屋大学)は、科学の世界において、大いに活躍している。しかし、現実世界はそれを気に入らないとして、人格攻撃を始め、恐ろしい中傷を行っている。しかし武田先生はびくともしない。なぜなら、武田先生は科学においては科学の世界から出て行かないからである。であるから、いくらでも科学についての弁論や議論、否定は受け付けるし、また人格攻撃など、科学の世界には関係ないことであるから、まっこうからその人格攻撃に対しても科学的に対応する。人格攻撃は自由にどうぞ、その世界で対応しますとして、凛としている。これが世界である。そして彼は支配者ではないことも知っている。

インターネットの世界は、自分のホームだけである。
その世界はいつもインターネット全体とつながっている。その中で気にいらないものがいれば、その世界から抹殺するのはいとも簡単である。サイトを見たり、コメントさせないようにすれば良い。またはインターネットをやめる。自分のホームからは消える。この自分のホームが、すなわちその人のインターネットにおける認識する世界である。そして、支配者である。
もちろんインターネットは社会であるから,インターネット機構が支配者として決めたルールがあり、それに反することはできない。しかし、ホームという自治を任されているものは、そのホームの支配者であり、唯一の世界である。インターネット機構は自然の法則、ホームは現実世界と考えればわかりやすいと思う。

現実社会なら、気に入らない国は原爆を落として抹殺。殺してしまって抹殺。または自殺することで気に入らないものを消滅させることができるのと同じである。

空気があり人間が住める地球の時空のように、インターネットは文字があり表現できることが、このインターネット上での時空である。

インターネットも自分の世界からその存在を抹消する手段を与えられている。

人間も武器で人を殺す手段を与えられている。

それを使うことも自由であるが、言論の自由が日本国憲法にあるように、言論が気に入らないからと抹殺された人たちもいることを忘れてはならない。

私は思う。

たとえ、インターネットのような文字表現だけの世界であったとしても,参加している人は皆この世界に生きている。

この世界で、私にどのような言葉を投げかけても、非難や中傷でも、何でも全てはこの世界において自由である。この世界のことは、この世界を越えて殴りに行くなどはあり得ない。

社会で殴りに来られたら、警察に通報する。または自らの社会性で身を守る。

空気を吸いながら。・・・・

ビートたけし「この時代が抱える問題の原因はプライバシー」(NEWSポストセブン) – エキサイトニュース

プライバシーとは、見られたくない自分。自分を見られたくないと自分で思う。見られるというのは自分の思考で考えている内での、人から見られるという行為であるから、結局は自分が見たくない自分である。

まず自分が自分を受け入れることができないときから、人は生を恨み始める。自殺大国日本の根本は、たけしさんが言うようにここにある。

今私たちは、プライバシーというものの根幹を見つめ直し、個人情報保護法などにある、その憂いの根幹を見いだして、根本的な自己受容に目覚めていかないと,いよいよ日本も危なくなってくる。

影響力のある有名人がこのような波紋を投げかけていくことは素晴らしいことである。

『メルマガNEWSポストセブン』では、ビートたけし、櫻井よしこ、森永卓郎、勝谷誠彦、吉田豪、山田美保子など、様々な分野の論客が『今週のオピニオン』と題して、毎号書き下ろしの時事批評を寄稿する。3月30日に配信された最新号9号では、ビートたけしが登場。現代の「プライバシー」について持論を展開する。
* * *
たぶん、今の世の中は「プライバシー」と「豊かさ」のバランスがおかしくなってるんだと思う。オイラがガキの頃なんて、近所の家がみんなビンボーで、そこらで殴り合ったり、とんでもないことが起こってたもんだけどさ。だけど、どこの家もあたりから家の中がまる見えでね。垣根がある家なんて珍しかったぐらいだし、玄関はドアどころか引き戸で、たいていカギもかけてなくてさ。
でもその分、近所で助け合おうって気持ちがあった。ガキが悪さすりゃ近所のカミナリ親父が怒るし、困ってる家がありゃ、近所のオバサンがそっと差し入れてやったりさ。子育てってもんを地域社会全体でできる仕組みが自然とできていたんだよ。
でも今はどうだい。どんなに安い家賃の家だって、たいてい分厚いドアにしっかりしたカギがついてる。インターホンだってあるだろ。たいして豪華な物件じゃなくたって、当たり前のようにマンションの玄関にオートロックがついてたりするしね。オイラだって、隣の家に住んでる人が誰なのかなんて、もうわかりゃしないからね。
で、そのプライバシーが守られた家の中に住んでるのがどんな人かっていうと、意外に貧しかったり、トラブルを抱えててどこにも相談相手がいなかったりする場合が多いのが現代なんだよ。
そうなると、もう外からはどうにもできねェもんな。ドアを蹴破って助けようったって、「アンタには関係ない」っていわれたらと思うと、やっぱり何もできないって話になっちまう。「昔はよかった」なんていうつもりはサラサラないけど、この時代のすべての問題は、ここに集約されてる気がするよな。虐待に、孤独死、引きこもり……。

引用元: ビートたけし「この時代が抱える問題の原因はプライバシー」(NEWSポストセブン) – エキサイトニュース.

内部被曝で重大な疾患の恐れ新刊JP – エキサイトニュース

以前よりもすぐに体がだるくなってくる。そんな感じはありませんか。

内部被曝で重大な疾患の恐れ2012年3月26日 19時00分シェアする73 福島第一原発事故から一年が経ちましたが、壊れた原子炉建屋からは今もなお放射性物質が漏れ続けています。この事故によってこの先何十年も放射能と付き合わなければならなくなってしまった日本で、これからどのようなことが起こるのでしょうか。 医師として広島の原爆を経験した肥田舜太郎さんは、著書『内部被曝』(扶桑社/刊)の中で、長期間にわたり低線量の放射能に被曝し続けることによる健康被害の危険性を指摘しています。

引用元: 内部被曝で重大な疾患の恐れ新刊JP – エキサイトニュース.

タバコに放射性物質 | 日経サイエンス

たばこをなぜ吸うのか?たばこを吸う私は何者なのか?深く自分を考察していくところに真実が見える。そんな起爆剤になる記事がこれかも知れない。私は母が縦隔腫瘍という癌で亡くなった。その頃からたばこが体に与える影響を研究している。ある科学センターで、たばこを吸ったときの血液の逆流と,細胞の酸欠を目のあたりにしたとき、我が体の細胞に愛おしさがわき上がったものである。きっぱりと長年のヘビースモーカーから卒業した。新たに知ったこの知識はこれから人々にどのような影響を及ぼすものか見つめていきたいと思う。

放射性同位体ポロニウム210は,多くの人が考えているよりもずっと身近なところにまで広がっている。世界で年間に6兆本近いタバコが吸われているが,その1本1本が少量のポロニウム210を肺に送り込んでいるのだ。 植物のタバコには低濃度のポロニウム210が蓄積する。その大部分は肥料に含まれている天然の放射性元素から生じたものだ。喫煙者が吸入したポロニウムは肺の“ホットスポット”に定着し,がんを引き起こす原因となりうる。ポロニウムはタバコの煙に含まれる発がん物質として主要なものではないだろうが,それでも米国だけで年間に数千人がこのせいで死亡していると考えられる。

引用元: タバコに放射性物質 | 日経サイエンス.

今年、花粉が少ないのに花粉症デビューが急増

それを考えてみる。
テレビに登場した医者は、時期が遅く始まり、対策をしていなかったのが原因。と言っていた。
花粉症でない人が対策をする?まあ、テレビにいち早く登場するえらい人の言うことも含めて検証するとして、考えてみましょう。

下記の記事のように、花粉そのものの原因と言われていますが、海外でも国内でも、花粉自体に過敏になるのであれば、個人個人の体質の問題であり、個人差があり、統計学の常識で行くと、杉花粉の多い郊外に住む人の方が多くなるはずであるが、断然都会の方が多い。

花粉症は花粉が原因ではあるが、その花粉が体にとって異常なものであるとされるには、それなりの付加する理由が必要。

なぜなら、花粉は大昔からあるが、花粉症は近代になって多発。郊外の花粉と都会の花粉、昔の花粉と今の花粉の違いを考えるのが最もつじつまが合う。ここまで言うと、簡単に理解できるのが、何にでもくっつく花粉は、何でも取り込むのであり、空気中の有害物質と結びつくのは容易であり、空気中の有害物質は昔よりも今が多く、郊外よりも都会が多いからである。特に、車の多い大都市では極端に花粉症が多い。下記の記事にも有るように、本来は害のない花粉が体から入場禁止とされるのは、花粉の所持品(空気中で付着するもの)が危険物(有害物質など)だからである。そしていつもこいつら(花粉)は、危険物を持ってくるとして要注意としてアラームが鳴り響き、レッテルを貼られた花粉が危険物を持っていなくても、体は警戒態勢になるのである。これが花粉症である。だいたい何もない花粉で過剰反応するのは、おかしいのである。花粉はもはや都会や現代社会の危険分子と仲良く付き合う危険分子なのである。花粉は都会に来て不良と付き合ってしまったからである。郊外の花粉は不良と付き合っていないので、その花粉しか知らない体は花粉が不良などと思わない。

栃木県の山奥で林業を長くしていて、48才を過ぎた男性。一切花粉症など発症していなかったが、東京に住む娘のために一時期東京に住んだ。するとどうであろう、その翌年に花粉症を発症した。2年間悩まされ、また栃木県の山奥に戻ったところ、数年間ひどい花粉症が治まらなかった、しかし56才になった頃、花粉症がぴたりと治まった。周りは花粉だらけであるのにである。その後は一切発症しなかった。このような理由はどうであれ、事実をどう考えるかが大切である。

ディーゼル排ガスと花粉症との関係

花粉症の表の原因が花粉そのものであるとすると、裏の原因に挙げられているのが、ディーゼルエンジンの排気ガス(DEP)に含まれる微粒子です。DEPは、Diesel Exhaust Particlesの略で、ディーゼルエンジンの不完全燃焼によって出てくるのですが、これが体内に入ると、通常の3~4倍もの抗体が生み出され、花粉に敏感に反応するようになってしまうという報告があります。

引用元: 花粉症は国民病 Part3 – 花粉対策特集2012 – 環境goo.

さて、今年は、花粉が少ないのに花粉デビューが異常に増えているとのこと。去年と空気の汚染度は変わらないはずであるのに。・・・

しかし、今年の花粉は持っているものが、なんと放射性物質である。このような危険極まりのないものに対しては、例え微量であったとしても,人間の体の防衛本能は見逃さない。

これが正常な防衛体制である。この防衛体制があるから、今年は花粉デビューしたと考える方がより納得がいくはずである。

花粉と放射性物質の関係は花粉と放射性物質で詳しく紹介しています。

えらい科学者だから信じる?

 愛読している武田邦彦先生の記事で、最近「知の侮辱(12) 足し算のできない東大教授」を読みました。音声も付いているので、いつもその場合は音声を聞きます。
私は幼い頃から、母親の違和感に対する強烈な追求と、またそれにより周囲の人たちが浄化され、愛らしい姿に変化していく姿に感じ入っていた心が、今も自分の中に脈々と流れていることがわかります。

そういう意味で、私は武田先生の記事を愛読しています。その中で特にこの記事は的を得ていると感じたのでご紹介したいと思いました。是非上記リンクをお読み(お聞き)ください。

太極拳の套路の心意は、違和感を感じ取る陰の性質を持つ感性と、その違和感の源を深く探る陽の性質を持つ観性の和合によって成り立っている側面もあります。

このように、套路において,違和感を感じ、その源を探していく心意が研ぎ澄まされ、太極拳の套路に違和感がなくなり完成していきます。

違和案を感じる感性と、その源を探ろうとする自然な営みは、人間が健康に楽しく生きる上で当たり前のことです。

以上の武田先生の記事を見て、表層の肩書や権威に目くらましをされ、自らの感性を無視し、当然違和感を無視し、ただえらい科学者だから、NHKだからという風に信じてしまうように、今の世の中のシステムは巧妙に造り上げられていると言うことを知る方が良いでしょう。

その巧妙さにやられてしまわないためにも、無為自然というスタンスを失わないことです。

人間の感性と観性は自然に備わっているものです。それが有為によって動かなくなります。

科学者達の言葉や研究成果の違和感の源を探ると、すぐに答えが見えます。慣れてくると、普遍的なキーワードで情報を集めることができるようになるので、違和感の源がはっきりとしてきます。

情報の全体像を観るためには、例えば、医療的なことであれば、The New England Journal of Medicine (NEJM)などの論文を読むと良いでしょう。簡易日本語版もあります。

その他各分野には世界中のネット検索をすれば、確かな情報が多く掲載されています。日本の核汚染の問題もです。一日もあれば、誰の言っていることが本当かはだいたい自分なりで判断でき、またその学者の傾向も見えますから、その傾向のキーワードでくくれば、その学者の言っていることの真偽は簡単にわかります。

全体的に信用できる学者かそうでないかは見えてきます。

だからといって闇雲に信用したりしないのではなく、同じ人間であるのですから、信用できないというのは傾向だけであって、信用できる部分があるかも知れないというスタンスも必要です。

ただ何かのために言っていると言うことが見えたなら、それはその人のその傾向により、その人なりに情報が変化しているとみるべきでしょう。それで調べてみるということになります。

 このように、套路のような大河が流れるような中でのよどみを,自らの人生の一部として受け入れて、その源をも受け入れて、浄化して生きていくのも、時間という流れが人生を司るものである人間が,健康で楽しく生き抜くことの根幹であると私は思います。

最近話題の成長ホルモン

人間の体で生成されるホルモンは、身体の恒常性を保つため、さまざまな臓器、細胞の機能を最適な状態に保つために多くの役割を果たしています。

多くのホルモンは血液中を流れて、全身の臓器、細胞に行き渡り、必要な場所でその機能を果たしていきます。 その中でも特に、最近、テレビや雑誌で「ヒト成長ホルモン」がしきりに紹介されています。

ヒト成長ホルモンは脳の一部である脳下垂体前葉という部分で作られる特殊なホルモンで、その名が示すとおり、人間の「成長」に関する働きを持っています。 英語で”Human Growth Hormone”といい、よくその頭文字をとって”HGH”と表記されています。

ヒト成長ホルモンは様々な組織の健全な新陳代謝をうながし、タンパク同化作用(筋肉や髪を作る)、脂肪分解作用、骨伸長作用(身長が伸びる)、皮下組織水分貯留作用(肌がスベスベになる)などの作用があり、結果的に多くの器官によく見られる老化の進行を遅らせることができるそうです。

しかしながらその成長ホルモンのが体内で分泌される量は、3~17歳がピークで、20歳を過ぎると10年間に14%の割合で徐々に分泌量が減り始めます。そして60歳にもなると、75%減も決して珍しくは有りません。

このように当然ですが、成長ホルモンの分泌を含め、年をとってくると次第に身体機能が低下してくるのです。

そのような中で、東洋でも昔から不老長寿などを目指す思想もあり、「若返りたい」という願望は、人のの常だと思います。

身体を若返らせることを、「アンチエイジング(antiaging)」と呼び、すでに国内外でも産業化されています。その中でも、米国では1万人がアンチエイジングのためにとても高価な成長ホルモンの注射を受けているというのです。

成長ホルモンは、一流医学雑誌の論文によれば、高齢者に成長ホルモンを投与すると、筋肉量が増え、体脂肪量が減るのだそうです。

成長期を終えた後も、成長ホルモンは微量ながら心身ともに健康を維持する為に分泌し続けます。

怪我の治り、健康な髪の毛と肌、脳と内臓の正常機能、健康な骨の維持等、いずれも健康を維持する上で不可欠な役割を果します。

成長ホルモンが正常に分泌されていると、筋肉の健康的な維持、体力維持、疲れにくくなる、体脂肪が減る(特にお腹の周り)、骨の強化、肝腎機能の向上、脳の活性化、シワが無くなり肌が若返る、白髪抜け毛予防、コレステロール値の減少、間接の強化、そしてパーキンソン、アルツハイマー病、又エイズ患者にも体調を良くする効果が有ると確認されています。

バクテリアの感染を防ぐ免疫細胞の能力を高めたり、アレルギーや感染から来る病気が、回復へと向かった事や、免疫力を維持する役割にも寄与しているようです。

動物実験ですが、成長ホルモンが肺ガンの進行を著しく遅らせたという事もあるようです。

このように健康な体を維持するには、年齢に応じた適切な成長ホルモンの分泌が大切であるということが科学的にも証明され、注目されているのです。

成長ホルモンの投与

その成長ホルモンを、美容外科などで注射で投薬するようですが、半年分で200万程度するようです。一部のセレブのための療法といわれているのもこのためです。

以前海外では人の死体の下垂体から抽出をして利用していたようですが、現在は遺伝子組み替え技術で抽出されたアミノ酸191個が連鎖する人成長ホルモンが使用されているようです。遺伝子組み換えでさえ、よくわからないものですから不安です。

注射で体内に注入する方法が主流でしたが、高額なため一般人にはなかなか手が出ませんでしたので、注射で体内に注入する方法と似たような効果があるとして口の中の舌下粘膜にスプレーするスプレー式成長ホルモンや、成長ホルモンを増加させるというサプリメントが人気を帯びています。

成長ホルモン投与の副作用

あるサイトでは癌患者がHGHを外部から摂取すると癌も成長するという意見があります。これに対してアメリカでは癌は成長しないという意見が現在の定説といっているサイトもあります。このあたりはまだよくわからないところのようです。

しかしながら、副作用として 血液中のIGF-I(成長ホルモンにより増えるホルモン、IGF-Iが高いことは成長ホルモンが高いことを反映する)の濃度が高いほど前立腺癌の発症率が高い、という研究の発表の他、成長ホルモンが投与された人では、大腸がんやリンパ腫などの発症率が上昇し、がんによる死亡率も高くなるとの報告もあります。そればかりではなく、成長ホルモン投与は、糖尿病の発症率も上昇させるそうです。

何でもそうだと思いますが、人間が衣服を身につけ始めて体毛が退化したように、体外から成長ホルモンを摂取するということは、そのホルモンを分泌するメカニズムや、又それと共同して働くメカニズムなどにも狂いが出てくるのは当然だと思います。人体への過剰なホルモンの投与は想像以上の危険な副作用をはらんでいるということは、多くのホルモン療法でもすでに実例も多くあることから、成長ホルモンも例外ではないのではないでしょうか。

 体内のホルモンバランスは自然なもの

加齢に伴い、私たちの体の中では、ホルモンをはじめとした様々な物質の量が減っていくのです。もちろん、これらの物質が足らないために身体機能が低下しているのかもしれないのですが、逆に身体機能の低下に応じて減ってきている可能性もあるのです。

もし、成長ホルモンが低下したために老化が進行したのであれば、成長ホルモンを補てんすることにより若返るかもしれませんが、老化という現象に順応した結果、成長ホルモンが低下しているのであれば、それは何らかの理由がある事であり、成長ホルモンを無理に外部から投与することはかえって害となると考えることができます。

老化は私たちが考えているほど単純なものではないはずです。

人間の高度な生理メカニズムは、どのような科学や医学が頑張っても、まだまだ真似をすることができないのは当たり前です。

成長ホルモンも人間の成熟に応じて大人になってからも分泌されています。

老化していく体を維持するためには、この成長ホルモンが不可欠で、体力の低下などを防いだり、心身を正常に維持する重要な働きをしていることもわかっています。

 健康な成長ホルモンの分泌

「寝る子は良く育つ」ということわざがあります。

成長ホルモンは、一日の中にも分泌の周期があり、おもに夜10時頃から夜中の2時頃の睡眠中に一番多く分泌されます。

それは、 体の再生・成長には、細胞の不活動状態を必要としているため、 細胞の分裂・増殖・再生は、睡眠時などの安静時に活発に行われるからです。

又、成長ホルモンを分泌する脳下垂体は、副交感神経が活性化している条件下で、働きが良くなります。

リラックスしていると副交感神経が活性化します。

そのため、睡眠につくまえまでに副交感神経を最も高めておくことが、睡眠時の正常な成長ホルモンの分泌を促します。このように、成長ホルモンの分泌を高めるためには、リラックスが必要なのです。

緊張状態は副交感神経の働きを阻害して、成長ホルモンの分泌をさまたげます。

夕食後には、リラックスタイムを過ごしたら、そのまま眠りにつくという流れに持っていくことで成長ホルモンが正常に分泌される良い睡眠に繋がります。

この時間に、覚醒作用があるタバコを吸ったりカフェインを含んでいる飲み物を飲んだり、激しい運動や、目や脳に強い刺激を与えるようなことをするのは良くありません。

また、空腹を感じると緊張して交感神経が活発になりますので、空腹感に襲われる前に眠る事が大切です。寝てしまえば副交感神経が活発に維持されますが、遅くまで起きていると空腹感にさいなまれるばかりか、成長ホルモンの正常な分泌の時間を失ってしまいます。又、成長ホルモンは、直接体の各器官に働く場合と間接的に働く場合があり、間接的に働く場合は、成長ホルモンが肝臓などにはたらきかけて、ソマトメジンCという物質を分泌させ、それらが体の各器官に働きかけますので、夜寝るまでの3時間のお酒や食事も肝臓に負担を掛けるので良くありません。

若返りダイエットと成長ホルモン

成長ホルモンは必要な筋肉をしっかり維持しながら、余分な脂肪を分解する働きがあり、分泌が正常であれば、自然なダイエットになります。

成長期を過ぎると基礎代謝量は急減しますが、これは筋肉が減少して代謝量が減っているわけではありません。基礎代謝量の増減は、成長ホルモンの増減と密接な関係があります。睡眠時の代謝は消化ではなく、体内の脂肪を分解してそのエネルギーを作り出します。成長ホルモンの分泌は年齢とともにへっていき、基礎代謝量もへりつづけます。つまり、夜、脂肪を分解する量も減り続けているということです。ですから、中年を過ぎて良い睡眠をとらないと、より分泌が減るので,メタボリックを助長するということになります。逆に、この成長ホルモンを正常に分泌することで、寝ている間に脂肪を分解してくれるので健康な若返りダイエットになるのです。

食事と成長ホルモン

成長ホルモンはビタミンやミネラルなどと違い、体内にある細胞でしか作られないため、食事からはほとんど補給できません。しかし、成長ホルモンの分泌を刺激するアミノ酸に、アルギニンがあります。消化・吸収されたアルギニンは、血液中に流れると、成長ホルモンの分泌を刺激します。

適度な運動などで、破壊された筋肉細胞は、分解されてアルギニンなどのアミノ酸となるのですが、これらのアルギニンが成長ホルモンを刺激し、再びアミノ酸からたんぱく質となり、筋肉細胞を再生させるという新陳代謝を活性化しています。

結論から言ってしまうと、食事で成長ホルモンの正常な分泌を応援するには、基本的には栄養バランスの取れた3食規則正しい食事をして、アルギニンが多く含まれる食品などをうまく利用するしかないのです。

アルギニンは、 鶏肉、 海老、牛乳、きゅうり、マカ、小麦胚芽、大豆、ひまわりの種、落花生、ゴマ、クルミ、などに多く含まれていて、ビタミンB6(レバー、まぐろ、かつお等に多く含まれます)と共に摂ると効果的だといわれています。

また、成長ホルモンの材料となるビタミン、ミネラルの摂取も大切です。

人間は食事を摂ると、体中の血糖値が上がります。血糖値が上がると分泌される成長ホルモンの量が下がります。血糖値が上がったまま、成長ホルモンがたっぷり分泌される時である睡眠に入ってしまうと、成長ホルモンが正常に分泌されません。その上、起きているときよりも食べ物から栄養素を多く吸収していまうため、太りやすくなってしまいます。太りやすくなってしまうと、さらに成長ホルモンの分泌量が下がるという悪循環になってしまいます。